『TINGARA BEST』収録曲の中、唯一のインストゥルメンタル曲「輝く夜に」。
アルバム『さきよだ』制作時に、TINGARAサウンドの定番になるような、
星の降る夜のようなインストゥルメンタル曲を創りたい、
という思いで創ったのが、この「輝く夜に」でした。
サウンドを重視した独自の音楽世界を創ろうというTINGARAの大義名分を前に、
インストゥルメンタル曲こそ力が入ってしまい、
この曲を仕上げる前に何曲もボツにしたという、意外に苦戦した記憶があります。(笑)
それだけに出来上がった「輝く夜に」は、大好きなナンバーの1つとなりました。
この「輝く夜に」というタイトルは、ボクネンさんの版画作品からいただいたものでした。
当時私のプライベートスタジオの、キーボードの前の壁に飾っていた「輝く夜」という作品です。
真夜中の海の上で、サバニに乗った孤高の漁師が沖へ向かう海面下には、
魚やタコなど無数の生き物たちがいるという、胸がキュンとなるような作品です。
初めて購入した原画でした。
星空を眺めていると、遥か遠い宇宙へ想いを馳せるというより、
遥か遠い宇宙から地球へ想いを馳せる気持ちになることがあります。
その地球の姿は、どれほど美しいことか・・・
星空を眺めていて涙が出るのは、そんな時です。
子供の頃は宇宙人に会いたくて仕方がなかったのですが(笑)、
大人になると、科学の時代にこれだけ探しても見つからないことのほうが、
神秘を感じるようになりました。
都会には、人工の明かりがいっぱい。
でも、人類が自然の産物なら、人類が創ったものも、自然の産物・・・
上手に調和したいですね。
空に浮かぶ遥か何光年も彼方の光と、
今放たれたきらびやかな街の明かりが同時に存在するロマン。
そんなことを感じながら、どんどん地球が愛しくなるのです。

